冬でも起きる「脱水症状」
冬の訪問で、スタッフが気を付けることと言えば?
私たちは、冬でもご利用者様に「水分を摂ってくださいね」と声をかけます。今回のテーマは、高齢者には特に注意が必要な「冬の脱水」についてです。
高齢者は冬も脱水になりやすいです。それは夏に比べて汗をかかず水分を摂らないこと、また筋肉が少ないため水分を体内に蓄えておくことが難しいこと、さらに冬は空気の乾燥で皮膚から水分を奪われやすく脱水が進んでしまうこと が理由として挙げられます。またお薬(利尿剤)の作用で尿が多く出て、水分不足になる方もいます。
脱水になると、体に様々な悪影響があります。
- 皮膚が乾燥し痒くなる
- 口の中がネバつきムセやすくなる
- 足などがむくむ
- 便秘
- 体がだるくなる
- 頭痛
- 血液がドロドロになり、心筋梗塞や脳梗塞の原因になる
いかに脱水が怖いものか、わかりますね。
では、冬の脱水を防ぐにはどうすれば良いでしょうか。
<冬の脱水を防ぐ工夫>
- 部屋の湿度を上げ、皮膚から奪われる水分を減らす
加湿器を使う、洗面器にお湯を張る、濡れタオルを干すなどの工夫で、部屋の湿度を上げましょう。 - 白湯を飲む
緑茶やコーヒーにはカフェインの利尿作用があるため、そればかり飲むのはできれば避けた方がよいです。冬のお勧めは白湯です。200mlの水をレンジ(500W)で2分温めると、飲みやすい白湯を作ることができます。 - 水分の多い食べ物を摂る
飲み物が進まない場合、食事から水分を摂りましょう。汁物を食事に足す、水分量の多い間食を摂る方法があります。ヨーグルトやミカンは、手間がかからず便利ですよ。
最後になりますが、トイレが増えることを避けて水分摂取を控える方もいらっしゃると思います。頻尿を薬で調整をする、トイレまでの移動が億劫なら足腰を鍛える等、その状況によって対策は異なります。そのため、できればお近くの医師や看護師、支援スタッフまで相談をしてみてください。
寒さの厳しい季節もあと少しです。
脱水に気をつけて、健康に過ごしましょう!