手を開く
手を広げる。
普通であれば全部の指を伸ばして簡単にできる動作です。でもこの動作が簡単にできない人たちがいるのです。
それはどう言うことなのかと言うと脳卒中や神経難病により本人の意思とは関係なく手を握りしめてしまうことがあるのです。そしてその時の握る力はとても強いことが多く、時に自分の爪で手のひらに傷をつけてしまうほどです。握りしめたままでは服を着たり脱いだりするのが困難になってしまったり、握ったままにより汗などで手のひらや指が汚れて臭いが発生したりしてしまいます。また爪を切ったり、手のひらや指を治療したりすることも困難になってしまいます。
こんな時どうしたら手を広げることができるのでしょうか?もちろん本人は自ら手を広げることはできませんので、介助者が広げることになるのですがどうしたら上手くできるのでしょうか。
無理矢理指を伸ばそうとしても簡単にはできないどころか強い痛みを生じてしまうことさえあります。しかし、これは手の構造を考えると解決できます。
指を伸ばす時に「手首を手のひら側に曲げながら行なう」のです。
これだけです。
ご自身でも指の力を抜いて手首を曲げ伸ばしをすると勝手に指が曲がったり伸びたりすることを確認することができます。この仕組みを利用して手を広げます。物を掴んだままとなっている場合にも有効です。介護で上手く手を広げられないと苦労している方は是非試してみてください。
介護される側も介護する側も“楽に行える”ことが良い介護を継続するコツではないかと思います。握ったままでは掴めないものもあります。手を開いてより良い未来を掴みましょう。
おまけとして、子どものいたずらにも使えるテクニックです。