手ばかり栄養法で毎日上手に、タンパク質の摂取を
テレビのCMや新聞広告で「健康寿命を延ばすにはたんぱく質!」「たんぱく質を摂って⾜腰を丈夫に!」こんな⾔葉を⽬にしたことがあるのではないでしょうか。
今回は「たんぱく質」のお話です。
たんぱく質が⾜りないと、どうなる?
たんぱく質は筋⾁や細胞を作り、毎⽇ダメージを受ける体を修復する⼤切な栄養素です。不⾜すると、どうなってしまうでしょう?
- 筋⼒が低下するので、転びやすくなる
- 免疫細胞が作られず、感染症にかかりやすくなる
- 体の修復が遅れ、傷が治りにくかったり、疲れやすくなる
たんぱく質は、健康に過ごすために⽋かせない栄養素なのです。
1⽇にどれくらい摂れば良いのか?
たんぱく質の必要量は年齢や活動量によって異なります。今回の記事では⾼齢者の摂取量について説明します。
⾼齢者は1⽇に体重1kgあたり1.0〜1.2gのたんぱく質が必要です。*体重が50kgの場合50〜60g
これを1⽇数回に分けて摂ることを考えてみましょう。
たんぱく質60gを3⾷で摂るとすると、1⾷あたり20g…と⾔われてもピンときませんよね。
そんな時に便利なのが、「⼿ばかり栄養法」です。
たんぱく質の1⾷での摂取量は、指を除いた⽚⼿の⼿のひらに載る分が⽬安とされています。
⾁や⿂は、⼤きさは⼿のひら⼤で厚さは⼿の厚さ。⾖腐なら1/2〜1/3丁。卵なら1個です。
それなら朝昼晩に卵3個を⾷べれば良い!というわけではありません。様々な栄養素をバランス良く摂るため、⿂・⾁・卵・⾖製品を1⽇に⼿のひらに載る分で4種類取ることが理想的です。
そんな⾷事、難しい!という⽅は
実際には毎⽇、理想的な⾷事をするのは難しいですよね。料理は⾯倒ですし、⾷が細くて量が⾷べられない…という⽅もいらっしゃると思います。そこで、すぐできる⼯夫をいくつかお伝えします。
<ポイントその1>
料理が億劫な時はサバの⽔煮⽸、茶わん蒸しなど市販品に頼りましょう。最近はコンビニでも、ほぐしてすぐ料理に使える「サラダチキン」という便利な加⼯鶏⾁や、カニカマが売っています。
<ポイントその2>
⾷が細い⽅は、間⾷にたんぱく質が豊富なものを取り⼊れましょう。1⼝サイズのチーズ、ヨーグルト。固形物が難しければ、⽜乳や⾖乳を飲むのも良いですね。最近は筋⾁を鍛えたい若者向けに「プロテイン(=たんぱく質)飲料」というものが市販されていますが、⾼齢者がそれに頼りすぎると過剰摂取になってしまうため、お勧めしません。
毎⽇の⾷事で少しずつたんぱく質を意識して、健康な体作りを⽬指しましょう!
※持病のためたんぱく質の摂取量に制限のある⽅は、かかりつけ医の指⽰に従ってください。