励ましの効果
今回のお話は「ピグマリオン」「ゴーレム」「バーナム」です。
ゲームやアニメのキャラクターではありません。これは心理学での言葉で、それぞれ「ピグマリオン効果」「ゴーレム効果」「バーナム効果」と言われるものです。
では、ピグマリオン効果とはどういうことを言うのでしょうか?
ピグマリオン効果とは、人間は他人から期待されると期待された通りに成果を出す傾向があるという心理行動を言います。もとは教育現場で教師からの期待の有無が生徒の学習成績を左右するという実験結果をもとに報告されたものです。要するに、対象者は優秀だと思って接し続けると、その対象者の成績が上がるというものです。
ゴーレム効果とは、ピグマリオン効果の正反対の意味を持つ心理効果です。悪い印象を持って人に接することによって実際に悪い人になってしまうということです。具体的には、この人はできない人だからと思って接すると、その通りに成績が低下してしまうことが起こります。
バーナム効果とは、誰にでも当てはまるような曖昧で一般的な性格をあらわすことを言われると、自分だけに当てはまる性格だと捉えてしまう心理学の現象です。具体的には、「あなたは難しいことでも本気を出せばできる人なのです」などと伝えると自分のこととしてとらえ、自分はやればできると思い込んで行動に変化がみられることです。特に伝える人に権威や威厳があると効果的です。
これらを介護に活かすとすれば、介護する人は介護される人のことを頑張ればできる人、やればできる人と信じて接することです。決して、もうできない人、自分ではやらない人などとは思わないこと。そして「今までこんなに頑張ってきて○○もできた人は、これもできるはずですよ」と励ますことができるといいですよね。
目の前の人は、きっとご祖父母様やご両親様のことが多いと思います。今まで頑張って生きてきたことを知っていますよね。もっと可能性を信じてみてもよいのではないでしょうか?