桜上水のデミカツ定食【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第28話】
桜上水のデミカツ定食【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第28話】
東京の世田谷で介護の仕事をしている清水です。
【世田谷の介護ヘルパーのグルメ】第28話は、桜上水駅の近くで偶然見つけた緑色の和洋食店をご紹介します。
さて、グルメレポートの前に介護の豆知識をお届けします。
本日のテーマは、”アセスメント”と”モニタリング”です。
介護業界におけるアセスメント
介護・福祉業界のアセスメントは、ご利用者様のご要望や不安に思うこと、心身の状態、生活環境等、以下のような情報を収集することです。
・移動や食事、排泄等の日常生活動作(ADL)はどのぐらいできるか?
・目が見えにくい、右腕が動かしにくい等、身体的に不自由なところはないか?
・車椅子や杖などの福祉用具を使用しているか?
・住居のトイレや浴室はどのような環境か?
集めた情報を基に、ケアマネージャーが生活上の課題を分析します。
そして、ご本人様やご家族様からご希望を伺って、そのニーズにマッチするようなケアプランを作成します。
また、主治医や担当看護師などの医療関係者からも意見を集めることで、より多角的な視点をもったプランとなります。
ご利用者様に安全にサービスを提供するため、アセスメントはとても重要です。
しかし、急なご利用依頼の場合など、事前に十分なアセスが取れないままケアに入らなければならないケースもあります。
そういった場合には、実際のサービスを行いながら情報を収集していきます。
そして、集めた情報をすぐに現場の介護職員と共有し、起こり得るさまざまなリスクを想定しながら介助を行なっていきます。
介護のチェックポイント、モニタリング
介護業界では、ケアマネージャーが作成したケアプラン通りにサービスが提供されているかどうかを確認するため、定期的にモニタリングを行っています。
このモニタリングは、課題分析で把握したご利用者様の生活課題に対して、現状の介護サービスがどの程度効果を上げているかを評価するものです。
そして、訪問介護の分野では、有資格者の”サービス担当責任者”がモニタリングを作成することになっています。
高齢者の方は身体や生活の状況が変化しやすく、介護職員がサービス中にそうした変化に気付くケースもあります。
このモニタリングを通じてご利用者様の変化や課題を顕在化させ、必要に応じてサービスの追加や修正等、ケアプランを更新していきます。
以上、アセスメントとモニタリングについて、簡単にご説明しました。
それでは、ここからはグルメ記事へとまいりましょう。
本日ご紹介するお店は、京王線の桜上水駅から歩いてすぐの場所にあります。
私が取引先にモニタリングを配布するため、いつもより自転車の活動範囲を広げて京王線の沿線まで足を伸ばした時に見つけたお店です。
目印は緑色の外観とピエロの店名
いきなりお詫びです!
実は、このピエロさんの外観を何度も撮影しました。
しかし、納得いく画角の写真が撮れなかったのです。
あの何とも言えない可愛らしい雰囲気を伝えられず、とても歯がゆい気持ちです。
ぜひ、実際のお店をご覧になってみてください。
この日、私はランチのお店を探して、桜上水駅の周辺を自転車で行ったり来たりしていました。
決定打がないまま、以前から気になっていた”劉邦”と言う名前の中華料理店にしようか…
そう考えて来た道を引き返そうとしたUターンした時、細い横道の先に”ピエロ”の文字が見えたのです。
『何だか気になるな』
もうすぐ50才だと言うのに、好奇心だけは今だに子どものような自分。
導かれるままに路地に入っていきました。
すると、その先には、まるでサーカスのように不思議なお店が待っていたのです。
一見すると洋食屋なのに…
ピエロと書かれたお店が飲食店と分かるのに、そう時間はかかりませんでした。
邪魔にならない所に自転車を停めて、お店の雰囲気やメニューをリサーチします。
残念ながら、すりガラスになっていて、店内の様子は全くわかりません。
一見すると、洋食店や喫茶店のような外観です。
しかし、アジフライやサバの塩焼きなどが、おすすめ定食や日替わり定食になっています。
『何だか面白い店… よし、入ってみよう!』
ランチタイム真っ只中の12時30分過ぎ、店内に足を踏み入れてみると…
予想よりもずっと混んでおり、すでにほとんどの席が埋まっていました。
店員さんに入口から一番遠いカウンター席を促され、着席。
ピエロの店名通り、店内の至るところにピエロがモチーフの小物や人形が飾られています。
そんな中、目の前に置いてあるジンのタンカレーが目に留まりました。
30代の頃、自宅でカクテルを作るのにハマった時があり、緑色のボトルが気に入って常備していたお酒です。
『グリーン繋がりなのか?』
そんなことを考えながら、メニューに目を通していきます。
異次元のメニューたち
メニューを見てビックリ!
焼魚があったり、オムライスがあったり、豚肉のキムチ炒めがあったりと、この店の懐の深さに圧倒されます。
道化師ピエロのごとく、訪れた客を驚かせる趣向でしょうか?
まるで、ウィザードリィに登場する”フラック”のブレスで壊滅状態になったパーティーのようです。
『いかん、立て直さなければ』
オーダーを決めるために更なる情報収集を開始。
厨房の男性がコックコートを着ているので、この店の”本質”は洋食と推測して狙いを絞っていきます。
そして、しばらく悩んでから、デミカツ定食を注文しました。
えっ、理由ですか?
メニューに、「ピエロに来たらまずはコレ!」と書いてあったからです。
サクサク食感のデミカツ
厨房の男性の調理スタイルは、静かなること林の如し。
ランチタイムの注文が一段落していることもあるのでしょうが、とても落ち着いた様子で調理をされているのが印象的でした。
『10年前に自分がそば屋を任されていた時はバタバタだったなぁ〜』
そんな遠い昔のことを思い出しているうちに、料理がやってきました。
すると、定食だけあって、ごはんと味噌汁、香の物が付いていました。
『いただきます』
と、心の中で呟くやいなや、デミカツは口の中へ。
噛むごとに、”サクッ”と心地よい音が返ってきます。
デミソースの口当たりは甘めながら、その後の余韻でしっかりとコクを感じます。
『ワインが入っているのかな?』
とにもかくにも、ごはんのおかずにちょうど良い味付けとサクサク食感で箸が止まりません。
そして、味噌汁や香の物は優しい味付け。
全体的に塩味は控えめで、主役のデミカツを引き立てているように感じました。
速きこと風の如し…
あっという間に食べ終わってお会計タイムです。
食事中に聞こえてきたアノ音
実は、座っていた席のすぐ隣にレジがあったのですが、食事中にアノ音が頻繁に聞こえてきました。
「ペイペイ♪」
『このお店、PayPayが使えるんだ』
そして、スマホ片手にレジに行ってみてビックリ。
PayPayだけでなく、交通系ICやバーコード決済など、10種類以上が使えるではありませんか。
個人の飲食店でこれだけキャッシュレス決済が使えるお店は珍しいです。
最後の最後まで客を驚かせる、ピエロさんの遊び心を見たような気がしました。
それでは、また次回の【世田谷の介護ヘルパーのグルメ】でお会いしましょう!
【店舗情報】
店 名:ピエロ
住 所:〒156-0045 東京都世田谷区桜上水5-24-2
電 話:03-3329-4568
時 間
昼 :11:30~14:00(13:20 LO)
夜 :18:00~21:00(20:30 LO)
※営業時間は変更になることがあります
定休日:土日祝祭日
リンク:ピエロ 食べログ
※2025年1月14日現在