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世田谷の介護ヘルパー

用賀の天せいろ【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第27話】

用賀の天せいろ【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第27話】

用賀の天せいろ【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第27話】

東京の世田谷で介護の仕事をしている清水です。

【世田谷の介護ヘルパーのグルメ】第27話は、用賀の繁華街から少し離れた住宅街の中にある隠れ家的なお店をご紹介します。

さて、グルメレポートの前に介護の豆知識からまいりましょう。

本日は”高齢者の状態変化”についてです。

加齢に伴う身体機能の変化

日本における高齢者の定義は、65歳以上の方です。

そのうち、65歳から74歳を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と定義しています。

年齢を重ねるにつれて、身体機能やメンタル、認知能力などに様々な変化が生じるとされています。

例えば、以下のような事例です。

・筋肉量が低下する
・関節の可動域が狭くなる
・血圧が高くなる
・記憶力が低下する など

私は今年で50歳になります。

高齢者の定義には少し早いものの、若い頃と比べて心身の様々な変化を実感しています。

最も顕著な変化は、頭髪の変化です。

いわゆる”白髪”ですね。

私の場合、30代に入ったぐらいから少しずつ白髪が出てきました。

そして、ある程度白髪が目立つようになった30代後半からは、ずっと髪を染めていました。

それが、2020年からのコロナ禍で人と会う機会が激減したのを機に染めるのを止めてみたんです。

そうしたら、髪の半分ぐらいが白髪になっていて正直ショックでした。

ただ、当時の心境が「ありのままの自分でいよう」だったんです。

アメリカ同時多発テロ事件や東日本大震災、コロナ禍など、さまざまな出来事で価値観が変化し、最終的に”本当に大切だと思うこと”以外は無頓着になりました。

メガネ、メガネ…

次に、私が実感した顕著な衰えは、”視力”です。

40歳を過ぎた頃、急に視界がぼやけるようになりました。

それまで時々メガネを使ってはいたものの、細かい作業をする時にかける程度でした。

それが、崖から落ちるように急に視力がガクンと落ちたのです。

そして、しばらく経ってから、それが”老眼”であると自覚しました。

単に視力が低下しただけではありません。

探し物をしている時など、視界内に入っているのにも関わらず、見落としてしまうことが増えました。

原因は、”空間認知能力”と”周辺視野”の衰えです。

加齢によって視覚から入ってくる情報量が減少し始めたのです。

探し物が目の前にあるのに認識できなかった時など、自分のポンコツぶりに心底ショックを受けることもありました。

このように、今まで出来ていたことが出来なくなることで、自信や気力を失っていくことも高齢者に見られる事象のひとつです。

膝の痛みの克服方法

実は、身体の衰えを実感した事例がもうひとつあります。

今から6年前、当時2歳の息子を背中に乗せてお馬さんごっこをしようと四つんばいになった時です。

『!!!』

両膝に鋭い痛みを感じました。

最初は、膝をついた時に痛む程度でしたが、次第に普通に歩く時にも違和感を覚えるようになったのです。

若いうちに結婚して、子育てが一段落していたら、『自分もそろそろ年かな』と思って特に何もしなかったかもしれません。

しかし、自分は幼い息子ともっと一緒に遊びたかったのです。

そこで、43歳という自分の年齢に諦めず、抗ってみることにしました。

その時、学生時代に読んだマンガをヒントに、自己流でリハビリを行いました。

参考にしたマンガは、井上正治さんが執筆した【マラソンマン】です。

このマラソンマンは、挫折した元マラソン選手の高木勝馬が、幼い息子のために再起を図るというストーリーです。

私が実践したのは、40歳を過ぎた年齢と酒浸りの生活で全く走れなくなっていた勝馬が取り組んだトレーニング方法、LSD(ロングスロウディスタンス)です。

あえてゆっくり走るトレーニング

簡単に言えば、LSDは”長い距離をあえてゆっくり走る”トレーニングです。

私の場合、膝が痛かったため、最初はたいして長い距離を走っていません。

せいぜい2〜3キロくらいです。

その距離を、歩くよりもゆっくりしたスピードで”走る”のです。

3キロ走るのに30分ぐらいかけた記憶があります。

通常走るスピードの1/3以下の感覚でしょうか。

最初は1歩1歩で膝の痛みが気になりました。

正直に言えば、逆効果かもしれないとの不安を抱えながらのスタートでした。

しかし、1週間ぐらい経った頃から痛みが和らいでいき、次第に膝が生き返っていく感じがしてきました。

そして、このトレーニングを始めて1ヶ月もしないうちに、1キロ3分を切る学生時代並みの走りが出来るまでに回復したのです。

歩くよりも遅いスピードで走るなら、単に歩けばいいんじゃないか?と思うかもしれません。

実は、当時の私はウォーキングを日課にしていました。

平日は5キロぐらい歩いていたのにも関わらず、膝が痛むようになったのです。

つまり、私の膝の痛みは、ウォーキングでは改善できなかったことになります。

潔さと未練とのメリハリ

人によってトレーニングやリハビリ方法に”合う合わない”があると思います。

私の場合、自分なりに考えたり、調べたり、あれこれ試行錯誤したことがうまくハマってくれました。

某大学の駅伝監督のように作戦名を付けるなら、【かわいい膝には負荷をかけろ】ですね。

こうした自身の体験から、たとえ年齢を重ねても、身体を鍛えればそれなりに応えてくれると思っています。

そして、確信しているのは、膝に痛みを感じた時に『年だから』と諦めていたら、今もこうして息子と一緒に元気に走り回ることは出来なかったということです。

某バスケマンガの名言、「あきらめたら、そこで試合終了だよ」

一方で、「人生は諦めが肝心」との言葉にも含蓄があります。

物事にあまりに”執着”しすぎると、自分自身の心と体を壊しかねません。

でも、長い人生の中には時として、見栄や外聞を気にせずにとことんやってみる”執念”が必要な場面もあるのではないでしょうか?

さて、あれこれと書いていたら、だいぶ前置きが長くなってしまいました。

それでは、ここからはグルメ記事へと参りましょう。

本日ご紹介するお店は、東急田園都市線の用賀駅から徒歩15分ほどの場所にある【手打ちそば 双樹】です。

雨がご縁の新発見

また見つけちゃいました。

住宅街にある隠れ家的なお店を。

それは、正月休み明けの1月6日のことです。

雨が降る中、カッパを着て自転車を漕いでいました。

フードを被っていたため普段よりも視界が悪く、いつも通る道と間違えて1本隣の道に入ってしまいました。

『あれ? こんなところにそば屋さん…?』

道路沿いに立っていたのぼりにそばの文字が。

そして、そのお店の外観にひとめぼれ。

“うまさ”がビンビンと伝わってくるではありませんか。

実は、大晦日に出勤した際、遅いランチで年越しそばを食べようとしました。

事業所のメンバーを誘って、喜多見にある丸屋さんに行ったのですが…

■喜多見の豚キムチ鍋うどん【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第17話】

大行列!!

普段から行列が絶えないお店なので、当たり前と言えば当たり前のなのですが。

結局、丸屋さんの近くにあるサハラさんで”年越しカレー”を食べました。

一緒に行った2人とも、ナンの大きさにビックリしてましたね。

■喜多見のインドカレー【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第21話】

新年の食べ初めに選んだものは

大晦日に食べられなかったそば。

失意のまま年を越してから約1週間。

『早くも絶好の機会がやってきた』

軽くガッツポーズを決めてから、カッパを脱いで店内に入っていきました。

雨降りで13時半過ぎのせいか先客はなし。

しかし、外観に劣らず内装も清潔感があっていい感じです。

カウンター席に座り、メニューをひと通りチェック。

新年初のグルメ取材なので、ちょっと奮発して”天せいろ”を注文してみました。

料理の到着を待つ間、調理場の様子を眺めてみます。

どうやら双樹さんはご夫婦でお店をされているようです。

大将がそばを茹でて、女将さんが天ぷらを揚げていました。

取材のお供、グルメモ

お腹を空かせて待つこと暫し。

すると、とても美味しそうな天ぷらがやってきました。

しかも、かなりのボリュームです。

ここは、私のグルメ取材のお供、”グルメモ”の出番。

備忘録として、取材中に起こったことや感想などをスマホでメモしています。

天ぷらの盛り合わせは、全部で11種類もありました。

海老2尾、ナス、ブロッコリー、蓮根、舞茸、ししとう、さつまいも、にんじん、かぼちゃ、カラーピーマン、春菊のかき揚げです。

アツアツのままハフハフと、岩塩や天つゆでいただきました。

たくさんの野菜はどれも味が濃く、甘味もしっかりしていて美味しかったです。

そして、真打ちのせいろが満を持して登場。

その出来栄えから、丁寧な工程でそばを打っている様子が目に浮かびます。

いざ、実食!

角が立ったそばは喉越しがよく、瑞々しい味わい。

国産のそば粉を石臼で挽いて使用しているそうです。

『これは最近食べたそばの中でも出色の出来だ』

うんうんとひとり頷きながら、そばを一気に啜っていきます。

さて、食事を終えて席を立った時、メニューから消えていた”鴨せいろ”が気になって、大将に話しかけてみました。

「時期なんですけどね、今はやっていないんです」

大将の表情から察するに、どうやら事情がありそうな感じ。

何だか申し訳ない気持ちになってしまい、それ以上の質問は止めておきました。

ともあれ、たまたま見つけたお店での迎春そば、大満足での完食です。

双樹の店名に思う

店名の”双樹”を見た時に、私はあるフレーズを思い浮かべました。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵におなじ。

そう、平家物語の冒頭に出てくる”沙羅双樹”です。

沙羅双樹は、お釈迦様が入滅した時に近くに生えていた木で、釈迦入滅の際に白く変色して枯れてしまったことから、”どんなに勢いがある者も必ず衰える”という世の道理を示しているとされています。※沙羅双樹のエピソードは諸説あります

この世のものは絶えず変化していく、いわゆる”無常観”ですね。

若さも健康も、永遠ではありません。

私は、これからますます出来ないことが増えていきます。

そして、そのことを怖れていないと言えば嘘になります。

それでも…

願わくば、取り戻せない昔を懐かしむよりも、前向きな気持ちで老いることを楽しみたい。

そんな風に悟りを開ける時が、果たして自分にやって来るのでしょうか…

それでは、また次回の【世田谷の介護ヘルパーのグルメ】でお会いしましょう!

【店舗情報】

店 名:手打ちそば 双樹

住 所:〒158-0098 東京都世田谷区上用賀6-11-4

電 話:070-1077-5785

時 間
 昼 :11:30~15:00(14:30 LO)
 夜 :17:30~21:00(20:30 LO)
※営業時間は変更になることがあります

定休日:火曜日

リンク:手打ちそば 双樹 食べログ

※2025年1月6日現在

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