喜多見の豚キムチ鍋うどん【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第17話】
喜多見の豚キムチ鍋うどん【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第17話】
東京の世田谷で介護の仕事をしている清水です。
【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第17話】は、喜多見で行列ができる老舗の蕎麦屋さんをご紹介します。
さて、グルメ記事の前に、介護の豆知識をお届けします。
健康や介護などに関する相談の窓口
今回のテーマは、世田谷区の各地に設置されている”あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)”です。
あんしんすこやかセンターは、ご高齢の方が住み慣れた地域で安心して暮らせるように様々な支援を行うための相談窓口です。
平成28年7月から、従来の高齢者に加えて、障害のある方や子育て中の方も生活支援の相談ができるようになりました。
窓口では、社会福祉士やケアマネージャー、看護師、保健師など、各分野の専門家に以下のような相談をすることが出来ます。
・自分自身のこと 「最近足腰が弱ってきた気がする。元気で健康な生活を続けたいのだが…」
・家族のこと 「最近、親の物忘れが多くなり心配だ。認知症だろうか?」
・身近な人のこと 「いつも買い物に来る高齢者を最近見かけないので心配だ。」
・介護保険や区のサービスのこと 「介護保険のサービスを利用したいが、どうしたらよいか分からない…」
世田谷区のあんしんすこやかセンター
・世田谷地域(池尻、太子堂、若林、上町、経堂、下馬、上馬)
・北沢地域(梅丘、代沢、新代田、北沢、松原、松沢)
・玉川地域(奥沢、九品仏、等々力、上野毛、用賀、二子玉川、深沢)
・砧地域(祖師谷、成城、船橋、喜多見、砧)
・烏山地域(上北沢、上祖師谷、烏山) ※2024年11月現在
リンク:あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)一覧
仕事柄、あんしんすこやかセンターを訪問する機会が多いのですが、駅の近くや大通り沿いなど、アクセスしやすい場所にあることが多いです。
家族や地域の高齢者に関する心配事があれば、ひとりで悩まずに最寄りのあんしんすこやかセンターで相談してみてはいかがでしょうか?
では、介護の豆知識はここまでとします。
続いて、世田谷のおいしいものをご紹介する本編へとまいりましょう
今回ご紹介するお店は、小田急線の喜多見駅から徒歩3分ほどの場所にある【丸屋】です。
創業50年以上の老舗蕎麦屋
喜多見駅の東側から世田谷通りに繋がる道を歩いていくと、ちょうど国本女子中学校・高等学校の正門の向かいあたりで、昼時に人が並ぶ光景が見えてきます。
創業から50年以上にわたって地元のお客さんに愛される丸屋さんです。
実は早くからこちらの噂は耳に届いており、いつか取材しようと虎視眈々と機会をうかがっていました。
そして、ある平日の13時過ぎに店の前を通りかかったら、並びは3名のみ。
チャーンス!
この機を逃すまいと、迷わずウェイティングリストに名前を書きました。
ようやく訪れた”その時”。
心の中で小躍りしながら順番を待ちます。
落ち着いた佇まいの店内
待ち始めてから10分も経たないうちに順番が回ってきました。
いざ、のれんをくぐってみると…
『いいよ、凄くいい。』
視線の先に広がる素敵な光景に、思わずグッときました。
入口から厨房に繋がるの中央の動線が広くとられており、対面の2名席が店舗の左右に並んでいます。
また、左奥にグループ客向けのテーブル席が1卓ありました。
落ち着いて食事ができそうな雰囲気の店内です。
慶應義塾の創設者による七つの心得
注文を済ませてから、あらためて店内を見渡してみました。
すると、正面の壁に描かれた”福沢諭吉 七つの心得”が目に留まりました。
一、世の中で一番楽しく立派な事は、一生涯を貫く仕事を持つ事です
二、世の中で一番さびしい事は、する仕事が無い事です
三、世の中で一番みじめな事は、人間として教養の無い事です
四、世の中で一番尊い事は、人の為に奉仕して決して恩をきせ無い事です
五、世の中で一番美しい事は、総てのものに愛情を持つ事です
六、世の中で一番醜い事は、他人の生活を羨む事です
七、世の中で一番悲しい事は、嘘をつく事です
恥ずかしながら初見だったので、料理が来るまでの時間でネット検索してみました。
その結果、”心訓七則(しんくんななそく)”と呼ばれている人生訓だと分かりました。
作者は福澤諭吉ではなく、福澤諭吉が遺した言葉を元に誰かが創作したそうです。
七則の捉え方は人それぞれだと思いますが、どれも考えさせられる言葉です。
一生涯を貫く仕事が早々に見つける人もいれば、晩年になってから見つかる人もいるでしょう。
たとえ時間が掛かったとしても、”天職”にめぐり合うことが出来れば、それはとても幸せなことだと思います。
熱々に煮込まれた土鍋うどん
七つの心得で頭の柔軟体操をしたら、今度は胃袋を動かしたくなってきた…。
そんなこちらの空腹状況を察したかのように、ちょうどいいタイミングで料理がテーブルに運ばれてきました。
注文したのは、”鍋焼きスタイル”の豚キムチうどん。
グツグツという音が聞こえてきそうなほど、土鍋が煮えたぎっています。
『まるでマグマみたいだ!』
まずは食べ物を目で楽しむ、心踊る瞬間です。
変化球を注文した理由は?
私は蕎麦が好きです。
丸屋さんのような本格派の蕎麦屋であれば、普段は”もり”の類をオーダーします。
しかし、第7話で豪徳寺にある福室庵さんの招福そばを紹介済み。
気温も下がってきたことですし、プライベートで注文しないような”変化球”をあえてチョイスしてみました。
湯気の向こうに至福が見える
土鍋からとんすいにうどんを移し替える際、大量の湯気が立ち昇りました。
豚キムチの刺激的な匂いが、実に食欲をそそります。
まずはスープから…
『辛い! でも、沁みるなぁ〜』
“辛口”で注文したせいか、予想より辛いものの、スッキリとした爽やかな辛さです。
続いて、うどんをすすってみました。
ムッチリとしたやさしい食感のなかに、しっかりとコシもあります。
蕎麦屋なのにうどんも旨いなんて、何だかズルい。
昼時に行列が絶えない人気の理由が分かる気がしました。
月見をしながら味変タイム
三分の二ほど食べ進めたところで、鍋の中央から半熟卵を取り出しました。
箸で卵を割り、とろけ出した黄身にうどんをつけて食べていきます。
この”すき焼き風”の味変タイムが大正解!
まろやかな味わいが何とも言えません。
残りを平らげるのにさしたる時間はかかりませんでした。
蕎麦屋のシメと言えば
そして、驚くことに、食事の終盤にお店の人が蕎麦湯を持ってきてくれました。
『えぇっ、ホントに!?』
うどんを注文したのに、蕎麦湯が出てくるなんて思ってもみませんでした。
夢中で食べたせいか、トロリとした蕎麦湯を飲んで、ようやくホッとひと息つけました。
『天ぷらや丼ものも美味しそうだったなぁ』
隣のテーブルに提供された料理を思い出しつつ、お会計をしてお店を出たら、まだ数名が外で並んでいました。
サービス・味ともに太鼓判。
食事の満足度が高く、納得の行列店だと思います。
次に訪問する日が待ち遠しくてたまりません。
ただ、うどんがあれだけおいしいとなると、何を注文するかかなり迷いそうです。
まぁ、嬉しい悲鳴なのですが。
では、また次回の【世田谷の介護ヘルパーのグルメ】でお会いしましょう!
【店舗情報】
店 名:丸屋
住 所:〒157-0067 東京都世田谷区喜多見8-16-8
電 話:03-3417-1687
時 間:昼 11:00 〜 15:00 夜 17:00〜20:00
※営業時間は変更になることがあります
定休日:水曜日、木曜日
リンク:丸屋 食べログ
※2024年11月10日現在