経堂のウルトラハンバーグ【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第10話】
経堂のウルトラハンバーグ【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第10話】
東京の世田谷で介護の仕事をしている清水です。
お陰様で【世田谷の介護ヘルパーのグルメ】は、今回で2ケタの回数になりました。
第10回目の今回は、世田谷区の経堂で人気がある街の洋食店をご紹介します。
さて、今回の介護情報は、前回に引き続き”高齢者の3大事故”について書いてみたいと思います。
食事中に起こりやすい事故
高齢者の方に特に起こりやすい事故は、以下の3種類です。
① 転倒・転落
② 誤嚥・窒息
③ ヒートショック
前回は”転倒・転落”についての事例や予防方法をお伝えしました。
そして、今回は2番目の”誤嚥・窒息”についてです。
誤嚥は「ごえん」と読みます。
私は介護の世界で働くまで、この誤嚥という言葉に馴染みがありませんでした。
誤嚥性肺炎の怖さ
誤嚥とは、通常は食道を経由して胃に送られる飲食物や唾液が、肺へと繋がる気管に入ってしまうことです。
飲食物を飲み込み、口から胃へと運ばれる一連の流れを”嚥下(えんげ)”と言います。
意識せずとも心臓が血液を全身に送っているように、誤嚥しないように咽頭が弁の役割をして、空気は肺に、飲食物は食道へと分けて送っています。
しかし、高齢になるにつれて、唾液量の減少や認知機能の低下、器官の筋肉や神経の衰えなどにより、嚥下機能が低下してきます。
嚥下機能に障害が起きてうまく異物を吐き出せなくなると、異物が気管を塞いで窒息したり、肺に入って”誤嚥性肺炎”を引き起こしたりするのです。
誤嚥性肺炎は、口や胃などに含まれる細菌が肺に侵入することで発症します。
誤嚥性肺炎の死亡率はおよそ20〜25%と高く、認知症高齢者が罹患した場合には死亡率が30%を超えるともされている、とても危険な病気です。
安心・安全な食事のために
安心・安全な食事は、高齢者を介護する上での大きなテーマです。
生きるために必要な食事が危険行為とならないように、以下のような誤嚥予防の対策を実施しています。
・姿勢を正して食事をする
・食事の前に口腔体操を行う
・食べやすい(飲み込みやすい)食事形態にする
・食後に口腔ケアを行う
食事中の姿勢が大切
まず、”姿勢”はとても重要です。
たとえ健康な若者であっても、仰向けに寝たまま食べ物や飲み物を口に入れて飲み込むことは、かなり難しいでしょう。
嚥下機能が低下している高齢者にとって、少し後ろや左右に傾いているだけでも誤嚥の危険性は高まります。
できるだけ背中が垂直になるように椅子にクッションを当てたりして、誤嚥をしにくい姿勢をつくります。
食事前の準備運動
次に”口腔体操”です。
介護施設のデイ・サービスでは、昼食の前に口腔体操を行っています。
唾液腺を刺激して唾液の分泌を促したり、早口言葉を言って口の筋肉を動かしたりして、飲食物をスムーズに飲み込めるように準備運動をしています。
ウェブ検索をすると口腔体操の動画がたくさんヒットします。
ご家庭でも活用してみてはいかがでしょうか?
食べやすくするためのひと手間
3番目は”食事形態”です。
介護施設では、ご利用者様の嚥下能力に応じて、食べ物を飲み込みやすい状態にします。
大まかには、常食 → ひと口大 → 刻み → ペーストの4形態があります。
例えば、肉や魚のみひと口大にしたり、歯ごたえのある野菜は刻みにしたりと、食べやすくするためのひと手間を加えて誤嚥を予防しています。
また、飲み物は”トロミ”をつけて誤嚥しにくくしています。
食後の口腔ケアを忘れずに
最後に、”口腔ケア”です。
口の中に食べ物のかすが残ったままの状態だと、誤嚥のリスクがあります。
特に上下の歯とほっぺたの間は残りかすがたまりやすく、注意が必要です。
歯磨きが出来ない場合には、口をゆすぐだけでもある程度の効果があります。
介護現場では、歯ブラシ以外に粘膜を傷つけにくい口腔ケア用のスポンジを使用することもあります。
以上、今回は高齢者の3大事故のひとつ、”誤嚥・窒息”について書いてみました。
前段がかなり長くなりましたが、ここから本編のグルメ記事へとまいりましょう。
今回ご紹介するお店は、小田急線の経堂駅から歩いて約2分の場所にある【洋食バル ウルトラ】です。
バル◯◯とウルトラ◯◯
洋食バルのウルトラさん。
私はこの店名にグッときました。
“バル”と”ウルトラ”が並んだら、それはもう永遠のライバル…
バルタン星人とウルトラマン
しか思いつきません!
きっとスペシャルなランチが食べられるに違いない。
逸る気持ちを抑えつつ、12時を少し過ぎた店内へと突入しました。
究極の選択!?
活気に満ちた店内はたくさんのお客さんで賑わっています。
カウンター席のほぼ中央に案内されました。
さっそくメニューを拝見。
『ランチメニューは定番が4つ。日替わりは…』
しかし、正面の黒板によると、日替わりランチはすでに完売の模様。
『残念、残る4つの中からどれにしよう…』
ハンバーグ、しょうが焼き、白身フライ、海老フライのいずれも甲乙つけ難し。
ホントは全部をちょっとずつ食べたいけど。
悩んだ末に、ハンバーグステーキを温玉付きでオーダーしました。
シェフの料理ショー
座ったカウンター席からは、オーナーシェフの動きがよく見えます。
段取りの良さは見惚れてしまうほどで、次々と料理が出来上がっていきます。
そんな中で”トントントン”とまな板でタマネギを切る心地よい音が響きました。
白煙が上がるほど熱したフライパンに、パンパンパンと空気を抜いて形を仕上げたハンバーグのタネが乗ると…
ジューッ!
焼いている音を聞くだけで、シ・ア・ワ・セ。
さらに、シェフはフタをして蒸し焼きにしているフライパンに、ボトルに入った透明な液体を何度か流し入れていました。
『何を入れているんだろう?』
興味津々の私は、調理をするシェフの一挙手一投足に目が釘付け状態。
ウルトラの名にふさわしい逸品
目の前に焼きたてのハンバーグとご飯、お味噌汁が並べられました。
箸を手に取って、まずは大きなハンバーグからいただきます。
『………』
うますぎて、言葉が出てこない。
まるでウルトラマンのスペシウム光線のような破壊力!
2代目バルタン星人の”スペルゲン反射光”を持っていないので、初っ端から必殺技をまともに喰らってKO寸前。
箸で食べやすいハンバーグ
ちょっと荒めに刻まれたタマネギの食感は官能的ですらあります。
また、ハンバーグの中心部分はとろけるほど柔らかいのに、外側はしっかりと焼かれているから、箸で持っても崩れず食べやすいのです。
あふれんばかりの肉汁がソースの旨みを増幅して、ご飯との相性もバッチリ。
さらに、ご飯は”おかわり無料”と、街の洋食店として文句のつけようがありません。
マックと言えば
ところで、このウルトラさんはかつて下北沢で繁盛した”マック”という洋食店とゆかりがあるそうです。
何という僥倖!?
私にとってマックと言えば、某大手ハンバーガチェーンでもなければ、リンゴのマークのデバイスでもありません。
そう、ウルトラマンレオに登場する宇宙パトロール隊のマック(MAC)です。
まさにウルトラ尽くしのウルトラさんで、この上ない至福の時間を満喫しました。
と言うことで、今回は私が大好きなハンバーグとウルトラマンのコラボ?でお届けしました。
それでは、また次回の【世田谷の介護ヘルパーのグルメ】でお会いしましょう。
シュワッチ!
【店舗情報】
店 名:洋食バル ウルトラ
住 所:〒156-0052 東京都世田谷区経堂1-19-2
電 話:03-6413-9326
時 間:ランチ 11:00〜15:00 ディナー 18:00〜23:00
定休日:日曜日
リンク:洋食バル ウルトラ 食べログ
※2024年10月26日現在