受け入れてもらうためのコツ
こんな経験はありませんか?
・ご高齢のご両親に便利だと思ってプレゼントしたものを使ってくれない…
・似合うと思って贈った服を着てくれない…
そんな時、年をとると頑固になって反抗しているのではと思ってしまいますが、そうとは言えないこともあるようです。
高齢者に受け入れてもらえない原因の一つに『認知症』があります。
環境や状況の変化に認知機能がついていけずに、新しいものを拒否する行動となっています。新しいことを始めることは認知症には良いと思われますが、ご本人の限度を超えたものは負担になってかえって認知症を進行させてしまうこともあります。
認知症ではなくても、例えばスマートフォンは小さくて見づらく、指も乾燥で反応しにくいと言うことで受け入れられてもらえないことが多いようです。
また指先の感覚も若い頃に比べて鈍くなっているため、小さなボタンの服は着にくくなってきます。ボタンのサイズは直径2cm(ちょうど1円硬貨のサイズ)以上のものが良いようです。
また視力、触覚の問題から特に小銭部分が大きく開かない財布も使いたがらず、大きく開く「がま口」タイプのものなどが好まれるようです。小銭がうまく取り出せないためにお札を出してしまい、小銭をたくさんもっている人も多いようです。
では、高齢者は新しいものは全く受け入れられないのでしょうか?
スマホは受け入れられなくても、タブレット端末は文字も大きく、ペンでも操作できるため受け入れられていたりします。ホームベーカリーなんかも自宅で焼き立てパンを食べたいと人気があるようです。つまり自分に合ったものであり、興味や趣味が合っていれば受け入れてくれるようです。
ここで受け入れてもらうためのコツみたいなものが見えてきます。
1つは「見やすい」こと。
小さな文字で集中しないと見えないようでは、誰でも使ってみたいとは思わないですよね。
また高齢になると白内障など目の病気を患っている人も多く、視力も低下してきていることも多いようです。モノで対応する前に、一度眼科で診てもらうことも事故防止、認知症の進行を遅らせるのにも合わせて有効だと思われます。
もう一つはご本人様の「興味や趣味に合致」していること。どんなこと、モノに興味があるのか、趣味は何かを日頃から気にして確認しておくことが大切ですね。
プレゼントに大きな見やすい字で書いた手紙を渡してみてはいかがでしょうか?家族からの手紙は何よりの贈り物になるかもしれませんよ。