千歳烏山の鶏のから揚げ定食【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第34話】

千歳烏山の鶏のから揚げ定食【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第34話】
東京の世田谷で介護の仕事をしている清水です。
前回の投稿から3ヶ月近いブランクとなってしまいましたが、読者の皆さんはお変わりないでしょうか?
2024年12月に新規開設した喜多見の訪問介護事業所の運営に注力しておりましたが、おかげさまでスタッフが増えて、業務に少し余白の時間が生まれてきました。
さて、空いた時間で何をするか?
『うーん、やっぱりおいしいものが食べたいなぁ』
食いしん坊ヘルパーは健在なり。
まぁ、3ヶ月やそこらで人間の本質はそう簡単には変わりません。
と言うことで、【世田谷の介護ヘルパーのグルメ】をリブートします。
再開するにあたり、日頃お世話になっている仕事の関係者の方にこんなチラシを配ってみました。
ヘルパーのグルメの主たる目的は、地域振興と交流です。
これまで実に30店鋪以上の世田谷グルメを食べ歩きしてきました。
知り合いから教えてもらったお店もありますが、8割近くは仕事中に自分で見つけたお店です。
振り返ってみると、なるべくバランスをとっているつもりでも、自分の好みに左右されるため、行くお店や食べるメニューに偏りが出ている感が否めません。
そこで、この企画を地域の方に広く周知してグルメ情報を集めやすくしようと考えたのです。
他力本願!?
「実は、モアのホームページでこんなことをやっています…」
私が近隣の居宅を訪問してヘルパーのグルメをちゃっかりと告知する中で、様々なお声をいただきました。
「ヘルパーの食べ歩き企画は目にしたことがありません。とても斬新ですね。」
「孤独のグルメみたいですね。さっそく拝見します。」
などなど、概ね反応は良好でした。
中には、
「あぁ、これはブログ形式のですよね? ホームページで見たことがあります。」
との嬉しいお声もありました。
意外だったケアマネージャー様のランチ事情
ただ、周知を進めていく中で、ひとつ事前の予想と違うことがありました。
それは、ほとんどのケアマネージャー様がランチタイムに外食をしていないこと。
その理由は、お昼休憩の時間に電話が多く掛かってくるからです。
訪問ヘルパーやナースの休憩時間にあたっており、どうしてもこの時間に電話が集中してしまうとのこと。
そのため、昼食は時間をずらすか、あらかじめ出勤時などに買っておいて、電話対応の合間に食べているそうです。
ちなみに、株式会社moreでは、一刻を争うような緊急事態でない限り、12時〜13時はケアマネージャー様への訪問や電話連絡を控えるようにしています。
新企画のピンチに助け舟が
実は、続編企画として、”ケアマネさんのグルメ”の構想を温めていました。
ケアマネージャー様におすすめグルメを聞き、実際に食べに行って記事にするというものです。
『企画を練り直さないといけないかもしれない…』
と感じ始めていた時に、ひとつ有力な情報が舞い込んできました。
世田谷の飲食店事情に詳しい金野さんが、今回ご紹介する【はらとく】さんを推薦してくださったのです。
このお店の最寄り駅は京王線の千歳烏山駅ですが、徒歩15分とちょっと離れた場所にあります。

ダークホース店への潜入レポート
自転車で何度か通ったことがあり、その暖簾で飲食店であることは知っていたものの、正直ノーマークのお店でした。
推薦者の金野さんによると、とにかく盛りがすごいそうです。
そして、到着後あらためてその外観を眺めてみると、中の様子が全く見えません。
ハイドアウト感あふれる佇まいでATフィールド全開。
一見さんが入るのはちょっと勇気がいるかもしれません。
店の前をちょっとウロウロ。
『いかん、これじゃあ完全に不審人物だ。』
意を決して店内に足を踏み入れてみることに…
1階の右側に4名座れるボックス席が4つと左側にカウンターが4席。
ボックス席は3つがすでに埋まっていて、残りの1つに案内されました。

そして、着席すると挨拶がわりとばかりに、お茶が2リットルのペットボトルで”ドーン”と提供されました。
この”先制パンチ”だけでも、なかなか強烈なインパクトです。
『さて、どれにしようかな』
カウンター席の上にあるお品書きを見てみると、麺類に丼物、定食といわゆる町中華的なメニュー構成です。
その中でビビッと来たのが、ひとつだけ値段が4ケタの鶏のから揚げ定食。
他にも惹かれるメニューはありますが、ここは直感に従ってみることにします。

先鋒は冷蔵の白いヤツ
鶏のから揚げ定食を注文してすぐ、冷奴が運ばれてきました。
周囲の状況を含めて察するに、定食類を注文すると付いてくるみたいです。
気温が30度近くまで上がっているだけに、冷奴は実にありがたい。
そして、店内のテレビでは大リーグのドジャースとメッツの試合が放映されています。
お店の近くには駒澤大学硬式野球部の専用グラウンドがあるので、その野球部員が来店することもあるのかな?
ナス、ナス、ナス、ナス、ココ〜ナス🎵
『そう言えば、学生時代の行きつけのお店の中に、ナス(なすと豚肉の味噌炒め定食)か唐揚げ(若鶏の唐揚げ定食)以外のメニューを注文すると、途端に機嫌が悪くなるオヤジさんがいたなぁ』
「ナスがうまいよ!」
「ナスだろ?」
と、入店早々に超ゴリ押ししてくるのです。
初めて来店する学生の大半は、その圧倒的なプレッシャーに負けてナスを注文することになります。
確かにナスは美味しかったし、おかみさんが優しくフォローしてくれたから、不満を漏らす学生はほとんどいなかったですが、今だったら炎上しちゃうかも。
それでも、おかみさんとケンカするとションボリしてしまって、何だか憎めないオヤジさん。
そのお店はたくさんの学生や卒業生たちに愛されて、いつも混雑していました。

前述のナスと唐揚げの2大派閥の店で後者を推していた私は、いま30年近い時を経てはらとくさんの鶏のから揚げ定食に戦いを挑もうとしています。
ちなみに、定食が提供される際、「ドレッシングかけますか?」と聞かれました。
「イエス!」とうなずくと、ごま、シーザー、玉ねぎの3種類があるとのこと。
少しでもサッパリ食べられるように、玉ねぎのドレッシングを選びました。

大盛りから揚げとの対峙の果てに
皿に乗っているから揚げは、パッと見で10個ぐらいあります。
学生時代ならいざ知らず、50歳目前のおじさんにはちょっときつい量。
いや、量が多いのは事前に予想していたことじゃないか。
『逃げちゃダメだ』
農大名物の大盛カツ丼を完食したことを思い出して、自分を鼓舞します。
■千歳船橋の農大かつ丼【世田谷の介護ヘルパーのグルメ 第12話】
とにかく、食べなければ始まりません。
さっそくいただいてみると、雲のようなやさしい食感のから揚げです。
『おぉ〜、思わず羽を広げて飛んでいきそうなぐらいフワフワだぁ〜』
部位は鶏のむね肉なのかな?
軽〜い口当たりで、意外とスイスイ胃袋に吸い込まれていきます。
後半はさすがにキツくなってきましたが、勢いで何とか食べ切って無事に完食。
『いや〜、食べた食べた。もう満腹です!』
ところで、そんな活動限界寸前の状態ながら、周囲のお客さんが注文した料理をチラ見していました。
その結果、どの料理もボリューム満点。
はらとくさんの店名の由来は、”腹得”なのかもしれませんね。
その日の夕食は…
そう言えば、肝心なことを忘れている気が…
『そうだ! 後輩との夕食の約束で焼鳥をリクエストされていたんだっけ。』
まさにトリから大トリへ、終わらない鶏三昧。
『こんなにたくさんお昼で食べて、夕食は大丈夫かな?』
〜 数時間後 〜
「あぁ、うまい! やっぱり炭火焼鳥はサイコーだね。」
パクパク、モグモグ…
どうやら杞憂でした。
むしろ、休止期間中に大食いに拍車がかかっているかも。
ともあれ、久しぶりのグルメ記事の執筆を何とか終えることできました。
お店を紹介してくださった金野さん、ご協力ありがとうございました。
それでは、また次回の【世田谷の介護ヘルパーのグルメ】でお会いしましょう!
【店舗情報】
店 名:はらとく
住 所:〒157-0072 東京都世田谷区祖師谷6-33-14
電 話:03-3300-8705
時 間
昼 :11:00~14:00
夜 :17:00〜20:00
定休日:金曜日
リンク:食べログ はらとく
※2025年6月4日現在