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介護にまつわる看護師ブログ

病気・予防法

脱水と水分量

暑い日が増えてきて、体調が今一つの方が増えてきた印象です。

訪問して最近言われる『今一つ』と言うのは、「なんとなく体が重い」「なんだか動きにくい」など、できない訳ではないけれど「なんとなく」すっきりしないという状態です。
でもお話を聞いていくと、どうも暑くなって汗などで出ていく水分が増えたのに、飲む量が増えていないために脱水状態になっているのではないかと思うのです。実際水分を摂っていただくと元気になる方が多いのです。

今回は去年も書きましたが、そんな脱水症状についての話です。


脱水とは、体から排出される水分量が増えたり、摂取する水分量の不足によって体内の水分が減り、正常値(成人では体重の約60%、小児では体重の約80%)以下に減少した状態を指します。

体重の2%に相当する水分(体重60kgの人で1.2リットル)が失われると、「強い喉の渇き、食欲減退」などの症状が現れます。さらに脱水が進むと危険な状態となります。

脱水症状としては、口渇・口唇の乾燥・尿量の減少・頭痛・全身倦怠感・食欲不振・めまい・嘔気・嘔吐などが挙げられますが、脱水症状が現れた場合には、次のような処置を行います。

  • まず声を掛けます
  • そして体を起こします
  • 起こした状態でご本人様に水などの飲み物を渡し、ご本人様に飲んでもらいます

    この時、ご本人様が自力で飲むことができない状態であればかなり重症な状態と思われます。無理に飲ませたりすると誤嚥(ごえん)したりしますので、速やかに救急車を呼ぶことをお勧めします。

脱水において一般に皮膚状態の観察は大切なポイントですが、高齢者の場合もともと皮膚の乾燥やシワがあることが多いため分かりにくいことがあります。そこで次のような簡単な見分け方を参考にされてはいかがでしょうか?

□ 親指の爪を押して2秒(高齢者では4秒)以内に赤みが戻らない → 脱水の疑いあり
□ 手を触って、手が冷たい → 脱水症状の疑いあり
□ 口の中が乾く・つばが出ない → 脱水の疑いあり
□ 腕の皮膚をつねってみて、皮膚が3秒以内に戻らない → 脱水の疑いあり

人間が必要とする1日当たりの水分量は「体重(kg) × *体重1kg当たりの必要水分量(㎖)」で求めることができます。

*体重1kg当たりの必要水分量
幼児:100~120㎖/子供:50~100㎖/成人:50㎖/老人:40㎖

体重60kgの成人では、食事で摂取される水分は平均で1日1.5リットルと言われていますので、残り1.5リットルの水を飲むことで摂取する必要があります。

もちろんこれは「必要な量 = 最低限取らなければならない量」であり、これ以上飲むことが目標です。特にスポーツや発熱などで発汗量が多い場合や、下痢などで水分の排出が多い場合にはこれ以上の水分を摂取する必要があります。
ただし、腎臓の機能や心臓の機能に異常があって水分を制限されている人は、医師の診断に従うようにしてください。

どうやって飲むのがベストか?

1日1.5リットルの水を飲むといっても、一度にがぶ飲みしてしまっては意味がありません。たくさん飲むと喉の渇きは癒されますが、過剰の水が胃に負担をかけて胃液を薄めてしまい、そのため消化不良を起こして余計にばててしまいます。

飲むなら、1回200㎖(ミリリットル)程度を何度かに分けて摂取することをお勧めします。例えば、「朝目覚めた時」「午前10時と午後3時のおやつの時」「入浴前後」「寝る前」などにコップ1杯ずつの水を飲むようにし、これ以外に1日3回の「食事のとき」にも1杯ずつ飲めば、1日1,600㎖程度の水分が補給できます。

みなさんトイレに行くことを嫌って飲み控えるなんてことのないようにしましょう。

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